キャンプ・デービッド

(ネタバレ)映画「悪女/AKUJO」観て、度肝を抜かれるの巻

ハードな韓国ノワールで体調不良をぶっとばす!的な

※途中でネタバレ警報入ります。そこまではネタバレなしです

一日ひどく体調が悪かったのですが、きょうは普通に戻ったので、本当は昨日行くはずだった韓国映画「悪女/AKUJO」を109シネマズ 川崎で観てきました。スクリーン3は同館でも小さめの121席のスクリーンですが、16時15分の会で8割くらいの埋まり具合だったと思います。正直、もっと入っても良いと思いますよ!

f:id:davetanaka:20180211220038j:plain

観たことのない映像がたくさん観られる映画

私は全然映画マニアでもなくて、年間劇場で観る本数は約30本くらいです。あとは、配信とかBlu-rayレンタルとかで観てしまう方です。それでも、劇場に足を運ぶには2つくらい理由があって、

  1. お祭り気分でみんなで盛り上がれるような作品(ネタバレを避ける意味でも)
  2. 映画的表現や、今まで観たことがない映像を見せてくれそうな作品

この「悪女/AKUJO」は、まさに2番目の理由です。まぁ、ちょっとこの予告編を観てください!

映画『悪女/AKUJO』予告編

どうですか! さすが韓国映画、アクションが本当にリアルで痛そうですよね。この予告編で絶対観に行こう!と決めてました。

映画「悪女/AKUJO」のあらすじ

幼いころ、父が殺されてしまう現場で犯罪組織の殺し屋に救われ、育てられたスクヒ(キム・オクビン)。育ての親であるジュンサン(シン・ハギュン)にいつしか恋心を抱き、やがて2人は結婚します。幸せな新婚生活もつかのま、ジュンサンは敵対組織に無残に殺害されてしまいます。逆上したスクヒは復讐を実行しますが(冒頭7分のシーン)、その後、国家組織に拘束され、政府直属の暗殺者として第2の人生を歩み始めます。やがて新たに運命の男性ヒョンス(ソンジュン)と出会い幸せを誓いますが、結婚式の日にスクヒに新たなミッションが降りかかると…。

主演のキム・オクビンさん、とてもきれいな女優さんですよね。韓国映画の「渇き」でも、セクシーかつハードな演技をしていましたが、今回も、殆どのアクションシーンをスタントを使わずにこなしているそうです。髪をポニーテールにした時は、ちょっと浅野温子さんに似ているような…

f:id:davetanaka:20180211220052j:plain

f:id:davetanaka:20180211220048j:plain

(ここからネタバレ)公式サイトの映像サービスしすぎ問題

そして、ちょっと驚いたのですが、予告編の冒頭でもフィーチャーされている「冒頭7分のノンストップアクション」って、実は公式サイトでかなりの部分を観れちゃいます。

映画『悪女/AKUJO』驚愕のFPSノンストップアクション!(本編冒頭映像)

あー楽しい! そして、映画「ハードコア」のようなFPS視点での激しい戦闘シーンの最後、トレーニングジムの鏡をうまくつかって、初めて主人公の顔を拝めたと思ったら、そこからは360度にカメラが回り込んでの華麗なアクションと、本当に見せ方がうまいと思いました。これを観られた時点で、もう自分の中では合格点なんですが、なんとあと2つ、凄いアクションシーンが本編映像として公式サイトとYouTubeにアップされてます!

映画『悪女/AKUJO』壮絶バイクチェイス+日本刀バトル(本編映像)

映画『悪女/AKUJO』ボンネット走行アクション(本編映像)

…ちょっとこれ全部観せちゃうのって、アリなのかな? と心配になっちゃうレベルじゃないでしょうか。でもこの映画、こんなもんじゃなかったです!

韓国版「ニキータ」というより「キル・ビル」かな

まぁ「標的は最愛だった男」って予告編でも言っちゃってますから、ジュンサンが生きていることは自明の理。ヒョンスも、国家組織の監視役ということで、悲劇しか待ち受けていませんよね…

そもそも少女時代のスクヒがジュンサンに育てられるきっかけとなった、父殺害事件も結局ジュンサンが仕組んだものだった、と普通ならここまでで十分スクヒブチ切れ!と、観客も「YOU、ジュンサン殺しちゃいなよ!」となるところですが、さすが韓国映画はそんな生ぬるいことはせず、アパートが爆発して目の前で娘のウネとヒョンスが墜落死するというダメ押しまで

キャッチコピーでは「悪いのは、私か、運命か」とか言ってますけど、これスクヒが悪いところってちょっとでもありますかね? 人を信じてしまう、愛を信じてしまうスクヒの心の弱さが悪いって言いたいんですかね…

f:id:davetanaka:20180211220115j:plain

f:id:davetanaka:20180211220109j:plain

ともかく、「アトミックブロンド」のシャーリーズ・セロンかっ、というくらい、ぼろぼろ、ずたずた、満身創痍になります。

上記の、ボンネット走行アクションシーンも凄いと思うんですが、実はその前に、ジュンサンと格闘して結構高いところから転落したあと、組織が手配したマイクロバスに乗り込むジュンサンを追って道路に出しちゃって、Grand Theft Autoばりに激しく車にはねられちゃったりしてます。「あぁ、これここで逃がしちゃって、後日組織のアジトに単身乗り込むのかな」と思ってたら、自分をはねた車を奪ってシーン継続!ですからね。本当にすごいです。

ラストで、ついに1体1の対決でジュンサンを殺し、警官に周りを囲まれながら高らかに笑い始めるスクヒ。このシーン、私は「ジュンサンに作り上げられたスクヒ」が全ての関係・しがらみを失い、彼女自身が初めて自分の意思で1歩踏み出す(たとえそれが殺人マシーンとしての修羅の道であっても)、という意味の決意の笑いだと思いました。

いわゆる韓国ノワールが好きか嫌いかで、はっきり好みがわかれると思います。痛いのが嫌いな人、ハッピーエンドが好きな人はダメでしょうね。必ず苦い終わり方で、人間の業をイヤというほど見せつけられ、後味も悪い…闇が深ければ深いほど、その真っ暗などん底じゃないと見えない、微かに鈍く光る人間らしさ、希望が見えてくる…そんな韓国ノワールをこれからも映画館の暗闇で観たいと思ってます。それでは、また。