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Bigbeat LIVE 1st Session 「マーケティングで経営を変える!」
デイビッドのキャンプでございます。本日は、B2B企業向けに広告サービスを提供する株式会社ビッグビート主催のイベント「Bigneat LIVE」に参加してきました。アウトプット・ファーストの理念に基づき、当方が作成したメモの内容と写真を共有させていただきます。
B2Bデジタルマーケティングに携わるマーケターの方でしたら、非常に参考になる内容だと思いますので、興味のあるところだけでもチェックしてみてください。それでは、まずは1st Session:「マーケティングで経営を変える!」のメモを共有させていただきます!
※2nd Sessionと3rd Sessionも公開済みです。こちらをご参照ください
ホスト:シンフォニーマーケティング株式会社 庭山さん
(庭山さん矢沢永吉 「Get Up!」でご登壇~永ちゃんファンだったんですね!)
- 今日はツール活用のカッコいい話ではなく、もっとストラグル(悪戦苦闘)している姿を見せるのがよいのではないか、とホスト3人の間で話した
- 「ただ、勉強になりました」は登壇者としては敗北であり、なにか実際にアクションが起こるようなプレゼンをしていただけるスピーカーを3名ご紹介したい
スピーカー①:NKアグリ株式会社 事業企画担当 山川 空さん
NKアグリとは
- 社員15名の農業ベンチャー
- サイボウズからNKアグリに入社 販促・PR・VCM(バリューチェーンマネージメント)を担当している
- NKアグリはノーリツ鋼機の社内ベンチャーから設立された社内ベンチャー
- 和歌山にある植物工場で、自然の力を活かしたレタス作りをメインビジネスとして展開。生産性と効率を考慮してレタスのみを育てている
農業の難しさとNKアグリのウリ
①既存の流通企画と消費者需要の乖離
- 例えば、市場(マーケットサイド)では、重いレタスが価値が高い。
- しかしユーザーサイドでは、味や食感、栄養成分を重視
- すでにここに乖離が生じている
②地域ごとの農業が生み出す価格変動
- 日本は縦長で、各地の天候に左右されてしまい、生産量にバラツキがある
- そのため、価格変動が大きく、ビジネスとして収益が見にくい
③NKアグリ=予測ではなく制御に集中した技術開発
- NKアグリは、生産そのものの効率化(生産性向上)よりも、需給調整における営業とITの効率化に着目し、そこに勝機を見出している
NKアグリが解決しようとしている問題とは
- 分断されたサプライチェーンの解消
- 生産 物流 消費者それぞれがそれぞれことなる価値をもつのに、それが分断されており、連携していない=価値の不一致
- これは農業だけでなく、すべての製造業で発生しているのではないか?
リコピン人参「こいくれない」
- 栄養価も高く味も良いのに、既存流通に乗らないという問題があった
- マーケティングだけでなく、それを実現するための研究開発も行った
- 共同研究開発を進めた
- 農水省への訪問を通じて、パートナー大学・企業を増やす
- 1年で同じ箇所で1ヶ月しか収穫できないので、全国の50箇所の農家と契約して生産量を確保、流通量を拡大している
- Facebookでコミュニティを作って、生産者、流通、研究者なども参加して
- 価値を守るつながりを、より濃く深く構築
- 情報公開を積極的に行うことで、価値を守るコミュニティの意義を最大限に発揮
- 野菜ソムリエにも参加してもらって彼らを通じて発信~野菜ソムリエさんとの月一の勉強会「こいくれないと」を開催
- 市役所、流通、生産者などをすべて集める飲み会なども開催して信頼を構築
- グッドデザイン賞で「ものづくり賞」を受賞
ストラグルポイント
- 社外との合意形成
- 大企業とベンチャー企業のスピード感の差
- 研究の新規性と社会実装性の両立 実装性の高いもの=新規性はない
- 取り組みに関わる方のメリット形成
NKアグリからの提案
- ユーザーサイドに需要があるのであれば、そこに社会課題が存在しているはず
- 社会課題を掘り下げると、共感者(社)が見つかる
- 彼らと関係構築を行うことで、1社では解決できないことも解決できるように鳴り、ほかに真似のできない関係構築ができるようになる
スピーカー②:株式会社SmartHR COO 倉橋 隆文さん
SmartHRとは
- 人事部の仕事の中で「労務手続き」だけに特化したクラウドサービス
- 紙で提出させた情報をデジタイズする=非効率極まりないのでオンラインへ
- 情報収取・提出・申請が全てオンラインで完結
- ニッチな分野で、かつ急成長している会社である
SmartHRのマーケティング
- 人事システムなので、販売促進は一切やっていない
- 人と金をマーケティングに投資している
- インバウンド型の方が営業効率は良い、しかし費用はかかる
- マーケティングチームは、成長スピードの加速がミッションである
- おなじマーケティングレバー、例えば広告だけだとROIが下がる
- さまざまな広告活動を行い、テレビCMも行った
しかし過去には大失敗も
- Yahoo Japanトップでの広告 予測CPAの70倍の獲得コスト…
- FAX施策大失敗…
- 飲食業に特化した展示会に出店したが、展示会にはバイヤーしか参加していなく労務担当者は皆無だった…
- メールマーケティングも失敗…
それでもSmartHRが挑戦を続けられる3つの理由
①組織文化
- 自立駆動を良しとするカルチャー
- ワイルドサイドを歩こう:倒れるならまえむきに 迷ったらワイルドな方へ
- 早い方がカッコいい。自ら考えて早くワイルドに行こう!
②社内理解(危機意識)の存在
- Smart HRが成長し続けるには金脈が必要
- だからリスクも取りに行って積極的な施策を行なわなければならない、という社内コンセンサスがあり、常にその認知も広めている
スピーカー③:ウイングアーク 1st株式会社 ブランドマーケティンググループ マーケティング部 野島 光太郎さん(データのじかん 編集長)
マーケティング課題
- マーケティングを取り巻く環境として、組織論の問題が多い
- 「施策が点で終わり、分断されてしまっている」のが現状
- マーケティング自体が、過去の効率化のために現在の非効率が生まれている
- 答えは、PDCAを回し、既存の効率化にもケアをする
- 新しい施策として考えるコンテンツマーケティング「コンテンツマーケティング2.0」の実現が必要
- 「企業が伝えたいこと」と「お客が知りたいこと」をコンテンツで結びつける
コンテンツマーケティング推進時のメリットと難しいポイントとは
- オウンドメディアの成長につれて、社内でのマーケティングの認知と期待が増えてきて、無意識のバイアスの排除や、結果を出すマーケティングにつながっている
- これは1年間という短期間の中で、改善してきている
- 営業の巻き込み・コンテンツ化・発信
- だいたい古くからのマーケティングメンバーからは賛同を得られない
- 上司上長よりも現場の反発が多い
- 初めのうちは孤立する
- でもそれは、過去の成功体験が悪い。必要悪である
- 改善と真のコンテンツマーケティングの実現に必要な必要悪の反応である
まとめ:シンフォニーマーケティング株式会社 庭山さん
- 「あたなは自由ですか?」
- 「プロフェッショナルマーケターは包丁一本さらしに巻いた職人」だ
- マーケターとしてプロになるために下記3つをやろう!
①本を読もう
- コトラーやドラッカーやレビットを読もう。古典を読もう
- プロフェッショナルマーケターは絶対基礎を理解しておくべき
②転職しよう
- 自分が一番成長できる環境に自分を置くのは自分の責任です
- 自分のスキルだけが拠り所
- 会社の悪口を言ってもスキルは身につかない
- 自分のスキルだけで腕を磨くべき
量を経験して幅を広げるサービスサイド
↓↑
フォーカスして質を深めるユーザーサイド
- 上記を意識して環境を選ぼう
③世界に出よう、世界を感じよう!
- 世界のマーケティングの進み方は非常に速く、進化している
- マーケティングのスキルアップ・向上は圧倒的に投資効果が高い
- マーケターは世界を学ばなければならない
- イベントで素晴らしい発表、表彰されたユーザーサイドの発表を見て、刺激を受けなければならない
最後に
- B2Bのデジタルマーケティングに携わるリソースについては、今後20年需給がバランスしない
- 良いB2Bマーケターなら、食いっぱぐれはない。これが究極の自由だ
- そのためには、日々真剣にストラグルしなければならない
Dave感想
- 私も仕事でお世話になっている、シンフォニーマーケティング株式会社の代表 庭山さんと、ゲストスピーカー3名の方のプレゼンでした
- セッション1のテーマは「マーケティングで経営を変える」でした。ともすれば、製品力・技術力だけで成功体験を積み重ねてきた企業が、「マーケティング」をなぜ、取り入れなければならないのか、どうやって難題をクリアしていくのか、というお話を伺うことができました
- NKアグリ 山川さん:農業にマーケティングを最初から取り入れ、顧客と登場人物の需要と供給の課題を見つめてそこにチャンスを見出し、できあがった会社、ということで、もちろんご苦労も一杯あるようですが、理想的なマーケティングカンパニーと受け止めました。製品を売るのではなく、社会課題の解決を行なうことがビジネスに繋がるという非常に正しい考え方を学びました
- Smart HR 倉橋さん:組織文化の形成・醸成と社内合意に力を入れたマーケティング活動のお話を伺いました。リスクを取ってでも、ワイルドサイド・金脈を彫り続けるという企業として、経営層としてのぶれない姿勢が非常にうらやましく感じます。ただ、それはたまたま経営層がそういう考えの人間だったから、ではなくて、やはりここでも会社のミッション、解決する社会課題と真剣に向き合った結果、どんなマーケティングを行わなければならないか、またやらないことは何か、が明確になっているところが素晴らしいと思います
- ウィングアーク1st 野島さん:社内に存在する、強みの裏返しの無意識バイアスをどう崩していくか、というお話で、これはまさに自分が直面している課題とそっくりだと感じました。PDCAを細かく回して成功体験を積むこと、またコンテンツ2.0という仕組みを使って、社内の関係者をコンテンツを通じて巻き込む、という仕掛けは非常に参考になりました
- シンフォニーマーケティング 庭山さん:「B2Bマーケターにとっての自由」の素晴らしさと、その自由を勝ち取ることができる「プロフェッショナルなB2Bマーケター」になるための条件、アドバイスをいただきました。
- 本を読む、転職する(クライアント・パートナー両面)、世界に出る、これらは確かにどんな環境・どんなマーケットでも戦うことができるB2Bマーケターにとっても武器であり、これさえ手に入れてしまえば、どんなフィールドにおいても即戦力になり得ると革新しました。
- 私は、まずはマーケティング関連の古典をしっかり読むところから始めようと思います。
以上です。さて、今日もここまで読んでいただき、ありがとうございました。よろしかったら、こちらから読者登録していただけると嬉しいです。それでは、また!