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ども、Daveでございます。今日は、2019年3月24日(日)に行われた、「2019ブロガーズ・フェスティバル」のライトニングトークコーナーに参加させていただき、優勝させていただきましたので、その話を書きたいと思います。
抽選に選ばれてから当日までどんな準備をしたのか、当日はどうだったのか、今振り返ってなにを考えているのか、すべてありのままを書かせていただきます。
※「お前ごときがなんぼのもんじゃい!」と思った方、その通りです。私は駆け出しのブロガーで実績もないし、有名でもない。それに、ライトニングトークに参加された出場者の方のプレゼンはどれも個性的で、本当に面白かったです。舞台袖でみんな緊張してましたし、いろんな想いで参加されているのを目の当たりにしました。
そんな中で優勝させていただいたことを、私が「たまたま運が良かった」と卑下したり、なにもアウトプットせず、貢献せずにいることのほうが失礼だと考えました。だから自分のなんでもなさは横において、これを書かせていただきます。
超長文になってしまっており、読みにくさ満開かもしれませんが何かのお役に立てばと思い書きました。お付き合いいただけますと幸いです。それでは!
タップできる目次
そもそもライトニングトーク(LT)とは何か
ライトニングトーク(英: Lightning Talks)とはカンファレンスやフォーラムなどで行われる短いプレゼンテーションのこと。様々な形式があるが、持ち時間が5分という制約が広く共有されている。
ということでLT=「短いプレゼンテーション」ですね。つまり言い換えれば、「ライトニングトークとは、それを行う人が、それを聞く人に対して短い時間のなかで何かをプレゼントする(Presentation)こと」であると言えます。
では、プレゼントは誰のため?
私はB2Bのデジタルマーケターとして、人前でお話する機会は結構あるほうだと思います(直近だとこちらとか、こちらとか)。また、同時にプレゼンを聞く立場になることも多いです。経験上、あまり上手じゃないなぁと思うプレゼンってこんな感じですよね。
- 聞き取りにくい・見にくい・長い
- 文字が多くて書いてあることを全部読んでいる
- 何を伝えたいのかがわからない
- 伝えたいことは明確でもロジックや根拠がない/弱い
- 聞いた人にどうして欲しいのかが不明確
自分も以前は完全に↑こうでした。これって、自分が伝えたいことだけを一方的に伝えようとしたり、調べたことを全部盛り込んでしまうとこうなります。
一方でプレゼント、といえば、例えば好きな人にプレゼントを渡すときって、その人のことを良く考えると思うんですよね。
- プレゼントを渡す人はどんな人なのか
- その人はどんなものが好みなのか
- いつ、どんなシチュエーションが良いか
- 渡した後、どんな反応をしてくれそうか
すべて、受け取る人のことを考えているはずなんです。時間の長い・短いはあれど、プレゼンもLTも、一番大事なのは「誰に、なにを伝えて、その結果どうなって欲しいのか」という事です。
#ブロフェス2019のLT抽選に受かってから何を考えたか
これが主催の奥野さんからご連絡をいただいたのは、3月14日でした。そこから本格的にLTの内容を練り始めます。LTに参加するからには優勝したいわけなので、
誰に対し:ブロフェス2019の参加者の皆さんに 何を伝え:???を伝えた結果 どうなる:(私の)LTがNo.1だと投票したくなる となることをゴールに設定しました。肝心の「何をつたえるか」ですが、私はただの無名駆け出しブロガーですから、ブログそのものの内容や運営方法については何もプレゼントできるものはありません。 では、何をお伝えしたら、無名で初めて目の前に登壇する中年男性に投票してくれるのか。それは「自分に役に立つこと」「面白いこと」を持って帰ってもらうしかありません。そこで、2~3日悩んだ末に、
- 誰に対し:ブロフェス2019の参加者の皆さんに
- 何を伝え:『継続のためにルーチーン化が有効』というテクニックを伝えることで
- どうなる:LTを聞いて役に立った、面白かった!と思ってもらう
上記をで方向性を決定し、プレゼンの制作に取り掛かりました
プレゼン制作時点で参考にさせていただいたもの
ブロフェス初参加だったので、ネットでチェックできるものはあらかた検索してチェックしました。その中で、参考にさせいただいた2件と、そもそも私のプレゼンの(心の)師匠の書籍をご紹介させていただきます。
①LT優勝経験者:まえちゃんさん、カタオカススムさんのブログ・YouTube
台湾トラベルブロガーで「あしたはもっと遠くへいこう」を運営されている前原和裕さん(まえちゃんさん)と、「ベランダゴーヤ研究所」のカタオカススムさんという、ブロフェスのLT優勝経験をお持ちのお二人が、まさにLTの優勝方法について語っているYouTubeが公開されていました。お2人のブログにもLTに関する記事があって参考にさせていただきました。
②やままさんの「喋る!言いたいことやまやま」ポッドキャスト
ブロフェスに運営スタッフとして参加されているやままさんのポッドキャストです。#27回がブロフェスに関するトピックでした。LTのテクニックではないのですが、ブロフェスの雰囲気など、参考にさせていただきました。
③西脇資哲さんの「新エバンジェリスト養成講座」
そもそものプレゼンテクニック的なものは、すべてマイクロソフト業務執行役員でエバンジェリストの西脇資哲さんの「新エバンジェリスト養成講座」 で勉強させていただきました。
イベントに参加すると、西脇さんのプレゼンを目の前にしながら、その中で使用されているテクニックが西脇さん本人から解説されるというメタな体験ができるのですが、イベントに参加しなくても書籍がリリースされてます。Kindle版もあります。
プレゼンファイル作成のポイント
実際にLTで使用したプレゼンファイルを交えて解説したいと思います。下記の3枚で骨子はわかっていただけると思います。
- ソフトはWindows版のPowerPointを使用(これは何でもよいですが一応)
- 表紙と最後のThank Youページを除いて本体は9ページ
- 構成は「課題の共有→私と課題の関係の説明→解決策の提示とその理由→解決策の補強(著名人)→解決策の補強(私の場合)→まとめ」としました。これはLTの場合「結論や主張の提示→その説明」ともっとシンプルな構造のほうが良いというご意見もありますね。
ライトニングトークの5分尺は、言いたい事の結論をスライドの最初に持ってきて、どうしてそうなるのかを説明するスタイルが比較的安定するテクニックなのでオススメ。#ブロフェス2019
— ǝunsʇo ıɯnɟɐsɐɯ (@otsune) 2019年3月24日
- 全部のページの最背面は写真にすることで、ビジュアル的なインパクトを演出。写真は、iStock Photoで3点購入、自前写真 4点使用)
- 文字は視認性の高い「Noto Sans JP」のBold/Blackを大きめに使用
- まとめ以外、全ページ「メインメッセージ」+「キャッチコピー」がある
実は、西脇メソッドにのっとれば、本当はもっと文字を減らすべきなのですが、あえて文字を残しています。それには理由があります。それは
- ページをめくる前に、次のページにうまくつなげるとプレゼンが上手に見える
- 緊張してもそのままテキストを読んでしまえばOK
この2つの理由によります。よくあるプレゼンでもあるのですが、ページを説明し終わった後で、ページを送り、上からテキストを読み始める、といった繰り返しだと、前のページと今のページの関係性がわかりにくくなって、聞いているほうが流れを理解できなくなりがち、です。
一方で、前のページを説明し終わった際に、「次のページで、その理由を説明します」(ページめくり)「それは~だからなのです!」と説明したほうが、内容が頭に入りやすいですし、プレゼンテーターがすべてをコントロールできている印象を与えます。
また、いくら練習しても本番で頭が真っ白になることはあると思います。その場合、最悪「メインメッセージ」をそのまま読み「キャッチコピー」につなげることで、とりあえずはそのスライドで伝えたい内容はすべて伝えられますので、その間に落ち着きを取り戻して内容を思い出せばよい、という安心感につながってきます。
あ、あとギャグやネタを無理に挟むのは絶対やめた方がいいと思います…
プレゼンの練習方法について
私なりに、プレゼンをする前に行っている練習方法を共有します。それぞれのスタイルがあると思いますので、自分なりにアレンジしてご活用ください。この練習方法のゴールは「プレゼン画面に目を落とさず、会場を広く見渡しながら、最初から終わりまでよどみなくプレゼンを行えるようになること」です。
- 口語のスクリプトをテキストで書き起こし、印刷しておきます。これは、5分だろうと1時間だろうと全部行います
- まずはストップウォッチを気にせず、ボイスレコーダー(スマホアプリなど)を使って、読み上げてみます
- 自分の声を聴きながら、おかしい言い回し、くどいところ、スムーズにつながらないところをスクリプトに赤入れします
- 全体を修正しては録音、修正しては録音を繰り返してスクリプトを練り上げます。この時、最初でたくさん修正が入っても、最後まで通して読み上げ、赤入れしてください。そうでないと、なかなか最後まで行きつかず、前のほうばかりクオリティが上がることになります
- この段階で所要時間を計り、あまりに大きな差分があればプレゼンの追加や削除を検討してください
- 最後まで直せたら、ノートを含まずページだけを印刷して、それぞれのページの「話初めの文節」と「話し終わり~次のページの話初めまでのブリッジになる言葉」だけをメモしたものを用意して、あとは記憶に頼ってしゃべってみてください。ここまで、かなりの回数最初から終わりまで繰り返し読んでいるので、ある程度はスクリプトを読まなくても喋れると思います。ただし、かなり端折ってしまったり、順番がおかしくなると思いますが問題ありません
- この時点で、再度暗記で読み上げた音声と、スクリプトを同時にチェックして修正を加えてください。同時にメモにも、ページの中でキーになる単語だけをピックアップして、5に加えてください
- この辺でもし可能であればだれか他の方に聞いてもらって意見をもらうと良いですね。あまり早期の段階だと、改善点ばかりになってしまうので、私は結構後半に人に聞いてもらいました(妻です)
- だんだん、プレゼンの所要時間が安定してくると思います。微調整をするために、各プレゼンの終了時間をストップウォッチのラップ機能などを使って確認してみてください
- PowerPointであれば「発表者ツール」を使って、6の内容だけをノートに記入してください。それが一瞬でも目に入れば、「話初め」「ポイントとなるセンテンス」「次のページへのブリッジ」を思い出すので安心してプレゼンできます。PowerPointではなくても、7で作成したメモを片手に練習を続けてください
練習方法は以上です。大事なポイントとして、6くらいの段階から、実際の会場で話す音量で話せる環境を確保したほうが良いです。口先だけでメモを見ながら読んでいる場合と、大きな声で前に向かってはっきり話すときでは、後者はより酸素が必要になり、息継ぎも多く必要になります。本番ではさらに緊張するので、ぜいぜいと息が上がってしまった経験は誰にでもあると思います。
私は、休日の会社の会議室や、カラオケボックスを借りて練習してました(家だとプレゼン時の声量は出せないので)。5分で1セットとして、メモを見ない状態で最低でも50回は練習したと思います。
当日の準備
当時の準備についてもいろいろなタイプの方がいらっしゃると思いますが、私のやり方を箇条書きでまとめておきます
- 心配性なので、登壇ぎりぎりまで、7のメモや、9の発表者ツールのメモを見ながら、何回か頭の中で話初めを思い出すようにしています。もうこの段階は、挨拶のところさえできれば、あとは大丈夫になっているはずです。
- 用意されている場合もありますが、のど飴、水分などは自分で用意しておきます
- 緊張について:緊張して当たり前です。緊張する理由は、自分がプレゼンを行った結果、大きな反応が返ってくることへの期待による重圧で、正しい反応です。そして、そもそも今日伝えたいことは、聞いてくれる方の役に立つことだと信じられれば、ちょっと緊張も和らぐと思います! Let’s 緊張、 Enjoy 緊張!です。
プレゼン中のテクニックについて
プレゼンテクニックとして、目線と手振りの話を書きておきます。この辺は、まさに上記で紹介した西脇さんの講座が最高に参考になりますので、ぜひそちらをご参照いただくとして私の使っているものだけをご紹介します。
- 目線の配り方1:登壇している場所から会場全体を3×3や2×2に区切って、プレゼンしている最中に、まずこのマスに10秒、次に隣のマスに向かって10秒といった風に目を配りながらしゃべると、全体に意識を向け、また全体の意識を引き付けられます
- 目線の配り方2:もう1つの方法として、会場の中で、ペースメーカーとなる人(よくうなずいてくれる人やニコニコしてくれている人)がいる場合、その人を中心に目を配る方法も教わっており、実際にテクニックとして使用しています。
- 手振り:注意喚起、強調などは声だけでなく、手を使うことでも行えます。これも、プレゼン画面を振り返ったり、下を向いているとできないので、きっかけとキーワードだけで話せるようになると自然に使えるようになります。自分ではかなり大きく手を使っていたとしても、見てるほうはそうでもないみたいですので、はっきり大きく、胸より上で手を使うことが重要とのことでした
機材関連には鬼が潜んでいる…
- 当日よりも前にしっかり確認できればベターなのですが、なかなかそうもいかない場合もありますよね。ただ、プロジェクタを使用する場合、会場のプロジェクターに接続可能なコネクタの詳細については念入りに確認しておいたほうが良いと思います。
- 私の持ち込んだノートPCは、VGAポートとDisplayPortの2つしかないので、VGAで、と思っていたのですが登壇する場所にはVGAケーブルはなく、USB Type-CケーブルとHDMIケーブルがあるのみ…虫の知らせでHDMI→DisplayPort変換コネクタを準備していたので事なきを得ましたが、もしかしたらプレゼンなしでやることになっていたかも…と考えると事前確認は本当に重要ですね。
- 動画や音声を使用したい場合:これも鬼門ですよね…そもそも音が出ない(HDMIとかだと映像・音声が1本のケーブルで出る)とか、動画ファイルやWebサイトへのアクセスでトラブル、とか…PowerPointの場合はプレゼン内に埋め込んでしまい、ネットがつながらなくてもOKにするとか、最悪本体のスピーカーから音をだし、それにトーク用のマイクを近づけるなど、複数のプランを考えておく必要があると思います。
振り返り:LTをやって良かったこと
控えめに始めた割にはただただ長文になってしまい、すいません。最後に、LTをやって良かったことは、その後の懇親会でいろんな人に声を掛けられ、そして自分でも掛けられたことること、につきます。
こちらは一方的に存じ上げているだけで面識のない方から「おめでとう」と声をかけていただいたり、自分から勇気をもって声がけできたのは、LTに出場できたからですね。それだけで、本当にLTに出て良かったと思いました。
そしてもう1つ。優勝者は次回のブロフェスで今度は登壇者として1コマ時間をいただけるとのこと! ご褒美でもあり、プレッシャーでもありますが「楽しみにしてます」とお声をかけていただいたのにはすごく背筋が伸びました。また何か聞いて損しないお話ができるように、頑張ろうと思いました。これも良かったことの1つです。本当に貴重な場を提供していただいた主催者の皆様、登壇者、参加者の皆様に感謝です。
長文にお付き合いいただき、ありがとうございました! 今回の記事が、次回以降のブロフェスのLTに登壇される方や、プレゼンで悩んでいる方のお役に立てば幸いです。それでは、また!
(追記)ブロフェス 2019 その他の記事はこちらです
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