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ども、Daveでございます。今日は、今話題のmotoさん著「転職と副業のかけ算 生涯年収を最大化する生き方」を読了しましたので、感想などを書いてみたいと思います。今回かなり文字多めですが、キャリアアップについて悩んでいる人には役に立つと確信しますので、ぜひお時間のある時にでも。もし、お時間なくてもmotoさんの本は絶対参考になりますのでぜひ読んでみてください。
なんかとっても嬉しそうだけど、なんか良いことでもあったの?
本当に良い仕事論の本を読んだ後って、なんか勇気をもらった気がするんだよね。目の前の道が明るく照らされた気がするんだ
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著者のmotoさんとは?
motoさんは、現在本業で1,250万円、副業で4,000万円の合計年収5,000万円を稼ぎだす、すごい副業サラリーマンです。現在32才、本業はベンチャー企業で営業部長、副業は「転職アンテナ – 年収とキャリアを考える転職メディア – 」というメディアを運用されています。
motoさんはSNS、特にご自身のTwitterアカウントで積極的に転職やキャリアアップに役に立つTweetを発信されており、現時点でフォロワー6.6万人!とすばらしい結果を出されています。
そんなmotoさんが扶桑社さんから「転職と副業のかけ算」という書籍を出版されると聞いて、かなり前から予約していました。7月31日にKindle版が先行発売されていたのですが、8月9日発売の書籍版の方を購入しました。長く、何度も読み返しそうな本は、まだ書籍で購入しちゃうんですよね。
「転職と副業のかけ算」はどんな書籍なのか
「大学は短大卒 」「新卒入社は地方のホームセンターで年収240万円 」 という、社会人デビューの時点からすると、確かに今の年収5,000万円というのはすごく大きなギャップがあるように感じます。
そう考えると、この本って「motoさんが特別な人だから」「motoさんがものすごく努力したから」と思ってしまいそうですよね。もちろん、motoさんはすごいし、努力もされていますが、それぞれでやっていることは、誰でもが自分のキャリアプランのなかで取り入れられるものばかりだと思います。
冒頭で「この本は、転職や副業の指南本なんかじゃない」と書いたのはまさにそのポイントです。「転職すればお給料が上りますよ」とか「副業で稼いで収益を複数持てばリスク分散になりますよ」とか、それぞれは参考になるのですが、本書で学ぶべき一番重要なポイントはそこではなくて「自分としての生き方の軸を持つ」事、その重要性を教えてくれる本だと思います。
ちょっとだけ、自分のことも
この次の項目からは、なぜそう思ったのか、特に印象に残った項目についてピックアップしてお届けしようと思うのですが、そもそも「お前誰? 」 という内なる声が聞こえるので、簡単にご説明しておきます。
私は今50才で、会社としては現職で5社目です(そのうちの1社は、2社目と4社目で計2回勤めたので社数としては4社目)。PC雑誌編集者、外資系IT企業のデジタルマーケティング、同ECそして現在の外資系メーカーでのBtoB向けデマンドジェネレーション(マーケティングオートメーション)という、業界の軸をずらした転職を続けてきています。なんとか年収も上げてこれています。そんな人間がこの書籍をどう読んだか、という目線で見ていただけるとありがたいです。
自分で振り返って、結果としてmotoさんがおすすめされるようなキャリアアップをしてきているのではないか、と思っています(motoさんに比べたら全然ですけど…)。
ただ、もっと若いうちから戦略的にキャリア形成や副業について考えていればな、とも思いました。一日でも遅いことはないので、ぜひ早く取り組まれることをお勧めします!
①「自分株式会社」という考え方
本書がただの「転職や副業の指南本 」 ではないと思った一番大きなポイントは、第2章の最後、71pから始まる「自分株式会社 」の下りです。
自分個人が自分の会社の経営者だったとして、本業の売り上げを拡大する方法、本業以外で儲ける方法、コストを削減する方法など、いろいろ考えると思うんですよね。
例えば、製品を製造するメーカーを例にすれば、だったとして、自社の技術力を高め、また時代のニーズに合わせた製品を開発することはもちろん王道の売り上げ増加戦略ですが、そこで培った技術をほかに応用するとか、工場をコンパクトにして敷地を課して駐車場業を営むとか、配送トラックなど物流システムを有効活用して稼ぐなどの売り上げ向上もあるでしょうし、コスト削減はもちろん厳しく行うはずです。
自分株式会社それを個人単位で考える、ということなんですよね。これが、デイ部株式会社なら、自分のもつスキルや経験を会社のために役立てる本業はもちろん最重要として伸ばしつつ、そこで得た知識や経験を副業に生かす。その逆も考えられると思うんです。
例えば、私の場合本業のカスタマージャーニーやWebマーケティング、コンテンツ制作のスキルは副業であるブログの運用や分析・改善、SEO対策、YouTube動画制作などに十分役立っています。本業で発注者であり、かつ副業で受注者である経験はROIを考えるとき、双方の立場、つまり「よりよく発注する」「よりよく受注する」ためのポイントを理解するうえで非常に有効です!
依頼する側と依頼される側を両方体験すれば、おのずと両方の満足度が上がるような仕事の仕方が身に付きますよね
②「軸ずらし転職 」による年収アップの話
私が特にピックアップしたい個所の2つ目は、第3章の3、108ページから始まる「軸ずらし転職」の話です。motoさんおすすめの転職スタイルは、「今やっている職種 」 か「今いる業界 」のどちらかを変え、どちらかを変えずに転職する「軸ずらし転職」をお勧めしています。
全然経験がない職種・業界に行ってしまうと、完全にゼロからのスタートになってしまうので、年収アップは望めません。しかし、職種か業種か、どちらか一方だけを変える軸ずらしであれば前職の経験を活用することが可能になります。
転職の場合は時間方向に一方通行になりますが、関連性を持たせて価値を最大化するのは「自分株式会社」の項目でも出てきた本業・副業の相乗効果と同じですね。
1つのジャンル・領域だけで仕事をするのではなく、本業・副業、前職から現職へも、関連性を保ちながら、それを最大限に活用することでできるだけ大きなバリューを生み出すという考え方ですね。これがまさに「転職と副業のかけ算」という本書のタイトルの由来になっています。
一度身に付けた経験や知識は、どこに行っても、何をしても最大限に活用すべしってことだよね!
③「個のブランド化 」と「稼ぐ力 」の話
最後のピックアップポイントは、第4章の181ページに登場する「個のブランド化 」についてです。
第3章の転職術でも登場する「上司の評価よりも市場評価に価値を置く」(79p)や、同3章の「戦略的職務経歴書の書き方」で登場する「社内評価ではなく、個人でできることを書く」にも登場する考え方ですが、motoさんは、これからはさらに 看板のないところ=会社や組織、ポジションの裏付け・後押し、予算などがなくても、個人の力で成し遂げられる人の価値がどんどん上がっていき、そうでない人の市場価値が下がっていくことを指摘しています。
AIや、 RPA(Robotic Process Automation)の登場で、既存の仕事の価値はどんどん変化していきます。しかし、様々な支援が無くても、目指すべき方向がはっきりわかっていて、そこに向かって個人でも、チームでも前進させることはAIやRPAでもできません。それは、(1人であっても)マネージメントに求められる能力であり、「稼ぐ力」だと思います。
どこにいても、どんな仕事をしても頭角を現す人ってここが違うんだよね。
1つだけ、私からもアドバイスがあります
motoさんの「軸ずらし転職 」にさらに追加できる項目としては、転職に含まれる項目ではありますが、英語力を生かした働く場所の掛け算もぜひオプションの1つに加えていただければと思いました。
日本市場だけで稼ぐよりは、世界を相手に稼ぐ方が大きな利益を上げられることがほとんどだと思います。その場合絶対に英語力が必要になります。
個人的に、私がキャリアアップできたのは職種に対するニーズの高さに加えて、英語によるビジネスコミュニケーションができたこと、というのが大きいと思います。
英語は、苦労されている方も多いかもしれませんが、TOEICでもTOEFLでもGTECでも、テストのスコアを挙げるのはテクニックがあります。要求されるスコアに達しているのであれば、思い切って外資の門をたたくことは今でも通用する年収アップの方法だと思います。同じ会社で一緒に仕事をする仲間であれば、多少発音がおかしくても、語順が変でもちゃんとサポートしてくれますから、ぜひトライしてみてください!(本当の英語力が試されるのは、会議の前や後のなにげない会話や、ビジターが来たときのフランクな会話の時なんですよね)。
最後に全体の感想を
motoさん著「転職と副業のかけ算」は、よくある「転職にまつわるテクニック」だったり、「稼げる副業 」を説明した本ではありません。そもそも、どんな転職や副業を選択するべきなのかは、それぞれの人によって異なるからです。
それよりも「給料をもらう」といった受け身でリスクの高い状態から「個人でj稼げる」ようになることの重要性と可能性を、「転職と副業のかけ算」 という極めて無駄がなく、実践的な形で教えてくれる良書だと思いました。
大学を卒業して、65才で退職、のような社会人としてお金を稼ぐことを考えると、お金を稼ぐことは人生の重要課題であることは間違いないですよね。その重要などうやってお金を稼ぐかという命題に対して「自分としての生き方の軸を持つ」「自分で稼ぎ方をコントロールする」事、その重要性を教えてくれる本だと思います。
同時に、これを読んで「自分は〇〇才の時にどうなっていたいか」「そのためにはいくら稼ぎたいか」「そこに至る道のりとしてどんな転職やどんな副業を行うべきか」ということを考え、実践して初めて役に立ったといえる本だと思います。もし自分のキャリアアップ・年収アップに迷いがある人は、すぐに本書を読むことをおススメしたいと思います。それでは、また。