ども、Daveでございます。金曜日、それも3連休前の金曜日、なんですが、おんなじ根っこが原因の、読むときが滅入ってしまう出版関連のニュースを2本連続で目にしてしまったので、ちょっとそのことを語ってみたいと思います。
あんまりこういうの、向いてないし、このブログでもやってないと思うんですけどお付き合いください。同じ根っこ、というのは「本当の課題・命題から目を背けている」とこにあると思うんですよね。
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ネットの足を引っ張り、自分の足元が地盤沈下してい
まず、書店経営者の方々。「我々は固定資産税を払っている」=「だからネット販売の足を引っ張る」という発想になぜなるんでしょうか。第一(多分彼らが敵視している)アマゾンも、倉庫の固定資産税は支払っています。
再販価格制度のおかげで、別に書店で売ってもネットで売っても値段は一緒です。ネット通販業者は、倉庫費用や顧客への配送など、物流についてコストを負担し、投資を行っています。その源泉は、書店が書籍を販売した利益から発生しています。書店は、店舗を所有する=そこにいけばすぐ購入できるというビジネスモデルにしがみついていることで、ユーザーから便利ではない、と判断されてビジネスが厳しくなっているだけです。
ネット通販業者に文句いう暇があったら、再販価格制度で得ている利益を活用して、特色ある店作りとか、書店そのものにファンを増やすような仕組み作りを考えるのが先決じゃないでしょうか。
2%の税金のために、売上低下を自ら引き寄せようとする出版業界
2番め。出版業界は軽減税率を適用してもらうために「表現の自由」を「自主規制」することを選んでしまいそうな勢いです。自分で自分の首を締めてどうするつもりなんでしょうか? 軽減税率を維持できたからといって、たかが税金上10%のものが8%になるだけです。2%高かろうが安かろうが、読まない人は読まないし、面白ければ読みますよね。
そもそも税金の高低で売上が確保できるとか、できないとかそういう話ではないことは、上記の全国出版協会調べのデータでも明白であって、それこそ表現の自由を発揮して、ユーザの求めるコンテンツを、ユーザーが求める方法で届ける、ということを追求しないと、お先真っ暗だということがもうみんなわかっているのに、なぜそこから目を離してしまうんでしょうか。
じゃぁどうする?:紙の本を買ってない人に向き合うしかない
紙の本を買ってくれなくなったことを、競合や税金などのような、本質ではないところに目を向けたり、今買ってくれている人にだけ目を向けるのではなく「今買ってない人」に目を向けるべきなんだと思います。書店の敵はネット販売会社ではなく、YouTubeやSNSなどですよね? 製品の使い方、ユーザー目線での製品紹介など、どれも書籍ではなく、YouTubeやSNSにシフトしてしまいました。動画や、ユーザーの声のほうがわかりやすく、ためになるんだからしょうがないですよね。
その中でも、何が「紙の本」の価値なのか、見極めてそこを磨き上げていかないとなにも変わらず、ネット通販に文句を言いながら、再販価格制度と軽減税率に守られながらゆっくり死んでいくだけです。ゆでガエルの法則そのものです。
つらつらと、勝手なことを書かせていただきました。それに、もうとっくにそういう事に気がついて、いろいろな独自企画で勝負されている出版社さん、編集者さん、ライターさんがいらっしゃるのも、先日参加したセミナーで勉強させていただきました。まだ希望がつなげるときに、何かアクションを起こさないと取り返しがつかなくなると実感したので、今日見た2件のニュースに思わず反応してしまいました。
今日もここまで読んでいただき、ありがとうございました。よろしかったら、こちらから読者登録していただけると嬉しいです。それでは、また!